「あると便利かな」 「あったほうがいい」という魔法

というフレーズを設計打合せ中に聞くことが多々あります。

世界に一つのクライアント家族のために住宅を設計するので、クライアントの要望を最大限実現しようと思っています。

その中で要望を聞いていく中で「あると便利かな」「あった方がいいと言われた」というフレーズを聞くと自分はエクスキューズをします。

何のために?一年に何回使いますか?どう活用しますか?と。もちろんこれから作る空間をどう使っていくかは住んでみないとわらないということが本音だとは思います。しかしながらそこを考えることが大事だと思います。

収納は多ければ多い方が良いとおっしゃる方もいます。しかしながらその物を置く空間をこのくらいの建築費用で建てるんですよと説明すると「ハッ」とクライアントの顔つきが変わってきます。置き場所があればあるほどどうしても物は増えます。なぜなら人間は自分で購入したものを捨てる時に本能的に苦痛を感じるから。

適切な収納の量というのを自分と向き合って考えてもらうことが大事ですね。

同じように「あった方がいいと言われた」というフレーズで計画する客間や畳空間も広さに余裕があるなら最初は作らずに後から作れますよという形で作ることもありだと思います。

マイホームは何十年と住む空間を作ることになります。「普通」というより自分と向き合って納得いくものにしましょう。