PLATS 10周年

PLATSは本日で10周年を迎えました。

2014年に当時住んでいた東京で開業し、高知に移住し気がつくとあっと言う間の10年でした。

ここまで歩んで来れたのはクラアントの皆様、施工を担当してくれた皆様、様々な形で関わって頂いた皆様のお陰です。改めて心よりお礼申し上げます。

2020年に入会したPHJで今まで考えていた持続可能な環境作りにしっかりとした軸が持て、昨年よりJIAに入会し設計者としてより地域に根ざした建築づくりができるように成長していき、自分の経験してきた知見を地域に広めていく活動もしていきたいと思っています。

10周年になったからと突然できることが変わるわけではないので、引き続き一歩一歩積み重ねていきたいと思っています。

10年前の開業日に屋上から撮った東京の空

断熱等級5が新設されました

2022年4月1日に断熱等級5が新設されました。

といっても高知市の7地域ではUA値0.6が基準です。(ηAC値2.7)

これで太陽光を載せるとZEHになりますよという基準です。

実際国が決める基準はUA値で評価するしかないと思うのですが、非常に大きなポイントでUA値には方位という概念がありません。。 ということはどうなるかというと南に日射取得ができる大きな窓があっても、北側に日射取得ができない大きな窓があっても数値は同じ。しかし室内温度がどうなるかはイメージしていただければ。。あくまでUA値は魔法瓶性能です。。

また実際にUA値にしてもカーボンニュートラルを目指す上ではもっと上の基準が必要になることが考えられますので、等級6、7...が新設されいくと思います。

PLATSとしてはUA値基準ではなく、冬季の無暖房時の気温が18度を下回らないところを基準に考えています。

もちろんパッシブハウス基準も敷地条件がよければ目指していきます。

とはいえ高知県は夏の日差しが非常に強いので、夏季の日射遮蔽を重要視して、年間を通して心地よい家づくりを目指しています。

次のフェーズに

自分もテクニカルアドバイザーとして参加させて頂いているフローワークスさんがA&Aと業務提携を発表しました。

Vectorworksは大学時代から使用しているのでもう20年近い付き合いになりますが、この様な日が来るとは。

今回フローワークスさんから提供するVectorworksBIMスターターパックは自分も開発に関わり設計者目線での使い勝手にこだわった仕上がりになっています。

BIMはベースを作るのが大変なので、その部分をフローワークスさんが担って、そこに各事務所の色が入っていくことでBIMによる業務効率化、新しい提案ができるようになるのではないかなと思います。

https://www.aanda.co.jp/function/release/20220401flowworks.html

パッシブハウスジャパン四国支部勉強会

17日はパッシブハウスジャパン四国支部勉強会がweb開催され参加していました。

前半は新建新聞社の三浦社長による住宅動向のお話しでした。

そもそも家って個人資産でもあるが、社会資本でもあるよねと。

良い家ってなんだろうという話でもデザイン、性能、耐久性など色々な要素がありますが、良質なストックとして社会資本になることが実は一番大事なんじゃないかなと。

また建築コストの上昇していく中誰もが新築戸建を建てることが本当に良いことなのかという問いに対しては本当に同意だなと。欧州でもそうですが、個人的にも良質な賃貸住宅があれば、何がなんでも住宅を所有することもないので、高性能でしっかりと魅力ある良質な賃貸住宅を作っていきたいですね。

スライドにあった山口周氏による昭和的価値から令和以降の価値へどう変わっていけるかが大事ですね。(山口さんの著書は読んでいたので深く同意できました)


後半はナイス株式会社の百渓さんによる日本と世界の森林事業とウッドファイバーについてのお話し。

今日本の森林は建材として使うのちょうど良い樹齢の木が毎年4800万m3あるとのこと。しかし令和2年度の国産材の利用は2355万m3で2445万m3の木材が余っている。(木材の自給率41.8%)

またウッドショックによる値上がりは海外での需要が上がり続けているので、大きな値下がりは期待できそうにないとのこと。

やはりしっかりと国産材に目を向けていかないとですね。この辺は日本のエネルギー問題も同じような構図に感じますね。

また北欧ではサッシの半分以上が木製とのこと。構造材だけでなく木製サッシがもっと日本で広まると原材料も含めて国産化が大きく進みますね。

ウッドファイバーは木材を繊維化して断熱材としたもので、性能のイメージとしてはHGW16Kとほぼ同等で非常に魅力的なのですが、工場が北海道ということで高知(四国)エリアでは輸送がどうかなと。

今回も非常に勉強になる時間でした。

令和3年度 BIM を活用した建築生産・維持管理プロセス円滑化モデル事業 (中小事業者 BIM 試行型)に参加します

フローワークスさんに申請して頂いていた国土交通省の「令和3年度 BIM を活用した建築生産・維持管理プロセス円滑化モデル事業 (中小事業者 BIM 試行型)」が見事採択されました!(応募24件中9件が採択)
Vectorworksを使ったBIM設計における非常に重要な基盤づくりとなるもので、VWBIMのこれから10年を牽引する内容になると思います。
全国の設計者が、様々な内容で参加していてPLATSも住宅設計部門で参加させて頂いています。

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